おかえりなさい  

泣きたくなったらおうちへ帰ろう。

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流れ、降り注ぐ、○○の束

友人は介護の必要なお母さんを施設に預け、派遣で仕事をしている。

私は、彼女のピンチヒッターとして登録、時々都合があえば、仕事を引き受ける事がある。
ある時は、車部品の検査。ある時は引越し手伝い。ある時はまかない調理係。
自分の仕事がある1月から6月以外は、おかげで、いろんなおもしろい経験や人間模様に遭遇する。
友人の年末年始に見つけたというアルバイトは、休日無しだった。

その漬物工場に、彼女が
行けない週中の2日間を私が引き受けることになった。
漬物の漬け方・・・勉強できるぞその程度の安請け合い。

それが、もおっ大変な作業だった。

ベルトコンベアーで流れてくる大根、大根、大根・・・・
それは、セメントの、プール穴に運ばれてくる。
その中に待機している4人の女性が、3m四方の深さ1mのプール底から並べていく。

はるばる旅をしてきた一回塩漬けされたしんなりした大根が、ぼとぼとボタボタ落ちるのを両手でひっ掴み、
重箱にいなりを並べるかのごとく並べていく。

頭から足先長靴まで完全武装の4人は、たんたんと並べ一層敷き詰めたら、
どこからともなくやってきたおじさんがバケツ一杯の塩を抱えて、
「のいてっ!!」と頭の上から声を張る。
ひざまずき、しゃがみっぱなしの姿勢から立ち上がり、這い上がる。

「こりゃあ、まるでスクワット並みの筋肉疲労だわ

塩の上にまた入り、2層目を並べる。
ひっきりなしの大根攻撃・・・途中で途切れているまに、夢中に並べている誰かの上から大根が降ってくる。
滝の如くおちてくる下でうろたえもせず、対処する大きなお尻の私達が
なにやら可笑しくて、こみあげる笑いを必死で押し殺す。

だって、他の人たち可笑しくないらしい。

また、おじさんが現われて、塩を蒔く。
足腰立たず間に合わない時は、人にも蒔く。

「わたしゃあナメクジかい!!」

そう思うと、また笑える。

しかし、身体はそうはいかないようで、膝ががくがくしてきて、両腕、両肩、背中も、腰は当然、大腿部、ふくらはぎ・・・
早い話が全部悲鳴をあげはじめた。

お昼時には、己の限界を知る。


昼からは、志を替え
「仕事を覚えて迷惑をかけない」から「楽しくやって気を紛らす」とした。
既にプールは10杯目くらいだったろうか。

人の顔も、少し分かり、娘より年下の農大生から
お孫さんのいそうなおばあちゃんまでいる。
アイメイクで分かるんだ、ふふふ。
時折、流れが止まり、みんな、大根の重しになって塩大根山に座っている。

「はああ、私の身体からも水がでて、痩せそう・・・」
と言ったが、反応はない。

「こんなにたくさん誰が食べるの?って感じですねえ。」
女子大生だけがニヤリ。

やっと見つけた笑える仲間だったのに、
「今日の新人さ~んこちらへ来てくださ~い。」

うわさではみんなが嫌がる、上級ハードなポジションへと導かれた。
積み上げられた大根の上で、足踏みで平らにしながら、

しなしなの大根が、生き物に見えてきた。
こっちは思考できる人間様だが
大根もこれだけ集まれば、人間にも勝てる。
私は流れてくる大根の前に、無力だ。

・・・・とか、考えながら楽しく働く、と決めていた午後。

5時のサイレンと共に、着替え、車に戻り、塩まみれの眼鏡を拭き携帯電話をかけた。

「すみません。私には無理です。」


今ごろおばちゃんたち、大阪に帰る旅費を稼ぐ女子大生、大根と戦っているだろう。
たった一日で根を上げた私を、どうぞ話題にして、楽しく働いてください。
私は、夫のマッサージを受けながら3人の子供に“かく大根と戦った武勇伝”を聞かせた。


今朝の新聞配達はロボコップだった。
  1. 2006/11/23(木) 09:44:07|
  2. 楽我記|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:10
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コメント

ムスカリさんへ(その2)

ムスカリさんの、職場の事、ブログ読んでますよ~e-463
グッチさんとこの、学歴テーマにも書き込みをしたんですが
失敗して全部消えちゃったんで、諦めたんです。

学歴は欲しいです・・けど、その価値は、息子には分かってない。
もっと大切な事、人間としての「生きる力」みたいなものは学校でても学んでないですよね。
しかし、息子にそれがあるかも分からない。
だからとりあえずは武器にも防具にもなる「学歴」を持たせたい親心。
どんな人たちの中にいても、自身を持って生きて欲しい・・なんてこれも親のエゴなのかも・・・おしつけ?かも。
転ばないように、ではなく転んで起きる人に成るためには、何もない自分を思い知るのもいいんでしょう。
夫婦で大学でてますが、病気や、出会いや、タイミング次第では何の役にも立たない時代もありました。
高慢な態度で大人を逆なでしたことも、私も、あったかもしれない。
学歴をどうみなして生きるか・・・は子供が「自分で判断する」というのなら、言うとおりにするしかない。
これは現実を教えてない、甘やかしだ・・・とはいえないと思うんです。
  1. 2006/11/26(日) 20:22:16 |
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  3. ムスカリさんへ #-
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社会は厳しい・・

学歴あるからこそ、指導係りをできるんでしょうけど、学歴あっても、人間性はどうなの?って人、いますよね。
でも、いくら高飛車でも、学歴を持ち、そのポジションを持ってる子は、ちゃんと高い、お給料がくるわけで・・

「な~に言ってるんだか、小娘がぁ~」と思っても、「はい、分かりました。」とニコヤカに言うのが、オバサマの強みでは・・
「もう少し、言い方、あるでしょ・・」と思っても、仕事は仕事。
と、私もいつも思ってますよ。

私なんか、あの(私のブログ読まないと理解不能かな)社長の義妹から、言いたい放題されてるときがあって、でも、その人、仕事は、できるし、ポジションが違うし。
学歴はないし、私より10歳以上若いけど・・

とにかく人間性は、とんでもないから、どう考えても好きじゃないし、関わりたくない・・

仕事は、その職場のみの付き合い、とハッキリ思ってます。

  1. 2006/11/26(日) 14:41:34 |
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  3. ムスカリ #-
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ムスカリさんへ

若い正社員の女の子に指導を受けましたが
その教え方の・・・う~ん・・高慢?な事。
臨時、日雇い、派遣、ヘルメットに作業着姿の大勢のおばさん達に
そういう言い方するか?未熟者め!
とか、思いながら・・・

でも、帰って家族に話しました。
学歴がなくても働くところはあるけれど、選択肢は確かに限られてくる。お母さんが娘より若い子に、「大根の頭としっぽと見分けぐらいは、つきますか?」と聞かれて、
はははと腹の中で笑えたのは、どうしてだろう。
ここで、無能と評価を受けても、他で認めてもらえるからじゃないだろうか。家族や、友人のなかで。
自分の「ほとんど」を知らない人にどう評価されても、平気だけど、もし中学までしか出てなくて、ここしか職場がなくて、体力や判断力にも自信がなかったなら、誰でもない自分が自分を「情けない奴」と思ってしまうかもしれない。中卒である事を、自分が卑下してしまうかもしれない。

マッサージを受けながら・・そういう事をぶつぶついいました。
「大根のしっぽぐらい・・普通、わかるやろ!?」って。
  1. 2006/11/24(金) 17:15:21 |
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  3. ムスカリさんへ #-
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グッチさんへ

2日目は案の定・・・もっと痛みが増しました。
スーパーにでかけていき、あの工場で作るたくわんを捜しました。
普段は、工場なんかのチェックはしませんが、
私の中で「完結」させようと思いまして・・・。

その一本漬けを、朝の食卓にどかっと並べ、バリバリと音を立てて食ってやりましたよ。まあ、美味しかった。

必ず、しっかり、しっかり洗うように・・・皆さんにお知らせします。
  1. 2006/11/24(金) 16:41:18 |
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  3. グッチさんへ #-
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ハナミズキさんへ

夫がいて、基本的な収入があるからこその私であることを
忘れないように・・・とか思いました。感謝です。
3日すれば慣れる、と励まされましたが慣れなくてもいいと思いました。
確かに、いい経験でした。
畑で大根を引き抜く仕事もあるらしいです。
お百姓さんには、否、農家の嫁は私には務まりませんね。
子供時代の職場体験は、実際役立つでしょうね。
  1. 2006/11/24(金) 16:35:26 |
  2. URL |
  3. ハナミズキさんへ #-
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mogaさんへ

私の仕事の挫折は、子供達には相当珍しく映るらしく
「それで?」と身を乗り出して聞いてくれました。
その夜は、大きな土鍋で「うどんすき」e-439
肉体労働も、以後、慎みを持って考慮しようと思いました。
  1. 2006/11/24(金) 16:28:49 |
  2. URL |
  3. mogaさんへ #-
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すごいな~~

漬物工場も大変とは思ってたけど・・・
想像以上だわ・・すごい!
体力勝負なんですね~~。
でも、そのお友達のおかげで、いろいろな職場の体験ができるんですね~~。
それ、いいなぁ~~。
自分に向く仕事って、やってみないと分からない・・

自分より息子がそういういろいろな職場を少しずつ、体験できたらいいなぁ~~。

ぺいんとままさん、お疲れ様~~v-344
  1. 2006/11/24(金) 08:56:18 |
  2. URL |
  3. ムスカリ #-
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普段、何気なく食べている漬物でも
たくさんの人の手がかかっているんだってこと、
しみじみ感じますねぇ・・・。
重労働な仕事をもくもくをこなす人たちは
もう大変とかキツイとか楽しもうとかって
考える方向性を変えることすらしないんですね・・・。
それが体を使って働いている人のプライドなのかな。
貴重な経験でしたね。

ぺいんとままさんのつけた大根、
きっと美味しく漬かってどこかの人が食べるんでしょうね。
全部が機械じゃなくて、人の手もかかってつくられているんだってこと、
何だか”さすが漬物だ”って思いました。
  1. 2006/11/23(木) 14:55:22 |
  2. URL |
  3. グッチ #-
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ロボコップ!?

ロボコップのぺいんとままさんんが、頭に浮かんで、笑いが止まりません ^O^
やっぱり、家庭で上品に漬ける漬物とは、訳が違いますね!!
それにしても、まだまだ、知らない世界が山ほどあるなぁと感じました。
私達って、世の中のほんの一部の世界しか、見てないんですよねぇ。。

子供達にも、いろ~んなところがあるんだよって、教えてあげれたら、
「死ぬ」なんてもったいないことできないよ!って、考えないかなぁと
思いました。そういう親や先生も、ほんの一部の世界しか知らない親だから、
なかなか、伝わらないんだろうなぁ。
  1. 2006/11/23(木) 14:54:08 |
  2. URL |
  3. ハナミズキ #-
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基本は人の手、なんですね・・

なんでも機械化しているのが当たり前・・・・じゃないんですねぇ・・
脇役として食卓にのぼる大根のお漬物に
こんな壮大な?ストーリーがあったなんて。
ごめんなさい、大変だなぁと思いつつ
笑っちゃいました。最後の一行で、我慢が出来ず。
そういえば、「動物のお医者さん」というコミックで
サイレージ(牧草などを発酵させて作る家畜飼料)作りで
際限なく上から注がれる牧草の雨の中
黙々と円を描きながら歩き回る(足で踏んで固める)っていうのが
ありました・・・思い出しちゃいました。
優しいだんな様のマッサージ、効きましたか?^0^
  1. 2006/11/23(木) 13:11:52 |
  2. URL |
  3. moga #M5f.rndE
  4. [ 編集]

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